KPMGコンサルティング株式会社赤井 美円 さんマネジャーシステムエンジニアとして参画していたプロジェクトでコンサルタントという働き方に出会い、2017年10月にKPMGコンサルティングに転職。2022年にはマネジャーに昇格。KPMGジャパンのテニス部・実業団チームでも活躍している。意外な適性を見出され、コンサルタントに転身KPMGコンサルティングは、KPMGインターナショナルのメンバーファームであるKPMGジャパンが擁する9つのプロフェッショナルファームの一員。ビジネストランスフォーメーション、テクノロジートランスフォーメーション、リスク&コンプライアンスの3分野で企業をサポートするコンサルティングファームだ。コンサルタントとしてクライアントの課題解決に向き合う傍ら、実業団テニスでも活躍する赤井さんに、仕事のやりがいや充実したプライベートの過ごし方、その背景にある社風などについて伺った。― 新卒でSIer(システムインテグレーター)に入社されたんですね。IT業界にチャレンジした理由は?赤井 大学は経済学部だったこともあり、ITについての知識はほとんどありませんでした。アルバイトでは接客や塾講師を経験していたので、新しいことをやりたい、むしろ苦手と思っていることをやってみようという思いから、SIerのシステムエンジニアという道を志しました。中でも教育に力を入れている会社を選び、老舗中堅SIerに入社しました。研修後、最初に任されたのが外資系生命保険会社のプロジェクトです。一緒に仕事をするのはインド、オーストラリア、アメリカ出身といった海外のエンジニアたち。いきなりそうした現場に配属されたのは、全社員の中で、私だけが「英語ができます」と言っていたからです。大学ではビジネス英語の学習に力を入れていましたし、海外を旅するのも好きだったため、グローバルな働き方にも興味がありました。英語が堪能な人が多い大手やグローバル企業に入っていたら、チャンスを得られなかったかもしれません。時差のある多国籍のメンバーとコミュニケーションをとる、という貴重な経験ができました。― 3年間のエンジニア経験の後、KPMGコンサルティングに転職されました。きっかけは何だったのですか?赤井 きっかけになったのは外資系生保のプロジェクトです。協業していた他社のコンサルタントの方から「コンサルタントに向いている」と誘われました。指示された通りにこなすのではなく、自分でとことん考えて、カタチにする仕事が好きという私の志向がコンサルタント向きだというのです。当時はコンサルタントという仕事の魅力がよく分かっていなかったのですが、後にKPMGコンサルティングのマネジャーにお会いする機会があり、コンサルタントという仕事のイメージが変わりました。プロジェクトの一部分を受け持つSIerという立場では、クライアントの課題解決に深く関わろうにも限界があり、もどかしさを感じていました。コンサルタントならクライアントと一緒に戦略を立て、課題を解決するところまで深く携わることができます。自分の介在価値をより実感できるコンサルタントいう仕事に魅力を感じ、KPMGコンサルティングへの転職を決めました。クライアントから感謝され、後輩に慕われる喜び― KPMGコンサルティングでのお仕事について教えてください。どんなところにやりがいを感じていますか?赤井 大手企業をクライアントとし、ITシステムの開発・更改、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進といったプロジェクトに携わっています。積極的にDXを進めていく「攻め」と、その業界特有の法規制などのルールに的確に対応していく「守り」の両方の側面で変革を支援していく中で、クライアントと共に戦略を描き、それを形にしていくプロジェクト全体の管理・調整を担うのがコンサルタントの役割です。KPMGコンサルティングが得意とするのはチーム戦。「攻め」と「守り」で組織を分けず、専門性を持った人材が一体となってサービスを提供しています。今携わっているのは大手企業のグループ一体化を目指したシステム基盤のリニューアルです。これまで継ぎ足しを繰り返してシステムが作られてきたため、スムーズなグループ統合のためには、土台から作り直すことが必要とされています。いろいろな会社・部署が集まった大きな組織なだけに一筋縄ではいかないことも多いですが、その分、大きな変革をもたらす手応えを実感できます。プロジェクトを事務的に管理するだけでなく、各部署の人と向き合い、一緒に課題を解決していけるよう、チームで毎日オンラインミーティングを設け、日々調整に取り組んでいます。初めはグループ会社に1〜2名の体制で入っていたのですが、その成果が評価され、本体を含めたグループ横断のプロジェクトを任されるようになりました。営業活動で案件が増えていくというより、コンサルタントの現場での活躍が認められ、クライアントに必要とされて引き合いが増えています。「仕事をもらう」のではなく、クライアントと対等な立場で、変革に向けて伴走できるのがKPMGコンサルティングならではのやりがいです。「次はこうしたいので一緒にやってほしい」。そんな声がクライアントから上がり、次につなげられたときには、自分たちの価値が認められた喜びを実感できます。― 昨年、マネジャーに昇格されました。やりがいを感じるポイントも変わったのではありませんか?赤井 これまで自分で手を動かしていた業務を、ジュニアのメンバーに渡していくことに注力しています。クライアントの前で不十分なプレゼンをして指摘を受けるよりは、社内で徹底的に欠点を洗い出したほうがいいと思っているので、フィードバックは厳しめです。もちろん相手は選びますが、ハッキリと指摘する時もあるので、嫌われているかも……と思っていました(笑)。しかし、厳しめのレビューを日頃受けているメンバーが「赤井さんのようになりたい」「食らいついていきたい」と若手の社内研修の場で言っていたそうです。それを聞いていた他のチームのメンバーから「赤井さんのプロジェクトに入ってみたい」という言葉も聞きました。クライアントからの評価の言葉もうれしいですが、後輩に「一緒に働きたい」と思ってもらえるのはマネジャーとして何よりもうれしいですね。一人一人が個性を発揮でき、仕事もプライベートも楽しめる場― プライベートでは実業団のテニスチームで活躍されています。意外にも、社会人になってからテニスを始められたんですね。赤井 本格的に始めたのはKPMGコンサルティングに入社してからです。学生時代は一切スポーツをしていませんでした。現在は、KPMGジャパンの実業団チームに所属しています。監査法人や税理士法人などのメンバーと交流があるのはもちろん、コンサルティングファームのリーグなどにも参加しているため、同業他社のコンサルタントと一緒に練習や試合を楽しんでいます。週末はほとんど練習や試合ですね。「どこにそんな元気があるの?」とよく言われますが、友だちと一緒に遊びに行くようなもの。テニスコートに友だちがたくさんいるので、会いに行くという感覚です。テニスそのものも好きですが、練習や試合を通じてネットワークがどんどん広がっていくのが楽しいですね。仕事の場で、思いがけずテニス仲間に会って驚くこともあります(笑)。左:KPMGコンサルティング・テニス部の千葉での合宿にて。(注:後列左から二人目)実業団チームとして競技練習に励むとともに、初心者の方ともテニスを一緒に楽しむことでコミュニケーションを図ることができ、大変充実した場になっています。右:休日も仲の良い友人や会社のテニス仲間と試合や練習に出かけます。みんなで一日運動した後、温泉で汗を流して、一緒においしいご飯を食べるのが一番の幸せです。― 多様な個性を大切にしながら活躍できる会社なのですね。「男性だから」「女性だから」という差を感じたことはありますか?赤井 まったくありません。今のプロジェクトには、男性のディレクターとマネジャーがいますが、2人とも育児休業を経験し、子育ての真っ最中です。お子さんのお迎えや行事のときには、女性メンバーが「代わりに会議に出ておきます」とカバーすることも少なくありません。逆に私が「来週は実業団で頑張ります!」と言ってカバーしてもらうこともあります。「これがなくなったら仕事をする意味がない」という対象が、私の場合はテニス、2人の男性にとってはお子さんです。テニスを大切にしている人にも、家族を大切にしている人にも、機会は平等にあります。― 最後に、読者にメッセージをお願いします。赤井 コンサルタントという仕事は、とことん考え続ける仕事です。誰かに指示をされた通りに仕事をするのではなく、クライアントの課題をひもとき、解決していくために、自分の頭の中で試行錯誤を重ね、ずっと考え続けるのがこの仕事には不可欠です。これは、考えることが楽しい私にはピッタリ。ずっと考えているのが好きという方がいたら、一緒に仕事を楽しみたいですね。テニスを通じて、いろいろな立場の人から転職の相談を受ける機会があるのですが、思いや志があればあるほど、選択肢を広げて検討することをお勧めしています。気になったら気軽にアプローチして、まずは知るために行動を起こすという姿勢が大切だと思います。KPMGコンサルティング株式会社KPMGコンサルティングは、KPMGインターナショナルのメンバーファームとして、ビジネストランスフォーメーション(事業変革)、テクノロジートランスフォーメーション、リスク&コンプライアンスの3分野で、グローバル規模での事業モデルの変革や経営管理全般の改善をサポートするコンサルティングファームです。具体的には、事業戦略策定、業務効率の改善、収益管理能力の向上、ガバナンス強化やリスク管理、IT戦略策定やIT導入支援、組織・人事マネジメント、変革等 変革等を提供しています。10年後も社会的に価値の高いエクセレントカンパニーを目指す企業を支援しています。● 本社:〒100-0004 東京都千代田区大手町1丁目9番7号大手町フィナンシャルシティ サウスタワー● URL:https://kpmg.com/jp/kcダウンロード Diversity & Inclusion Special Vol. 3



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